ドクターペッパーとミスターピブ        作成日2000/06/
ドクターペッパーとミスターピブ
Mr.PiBBはDr Pepperとまったく同じ物と誤解されることがありますが、
両者は別物です。

その証拠にhttp://wwww.drpepper.com/とブラウザーで打つとDr Pepperのサイトに行きます。
http://wwww.mrpibb.comと打つとコカコーラのサイトに行きます。(2000/06/26現在)
う〜ん。証拠にもなんにもなってませんね。(^_^;)
それではこれでどうでしょう。
たとえば、日本のある飲料メーカーが、アメリカのA社のルートビアを
仮に「えんだー」と言う名前で売り出したとします。
多くの日本人は一口飲んで「なんだこりゃぁ、湿布薬じゃねぇか。」
もしくは「うぐぅ、さろんぱすだぁ」といった反応をし、捨ててしまいます。
さて、このメーカーさん、当然A社のルートビアの取扱は早々に終了です。
でも、諦めきれません。そこで次にD社のルートビアを売り出すことにしました。
仮に「だっど」と名付けたとしましょう。「えんだー」を飲んだことのない人は
「だっど」を飲んでやはり「湿布薬」「サロンパス」といった反応をするはずです。
でも「えんだー」を飲んだことのある人は「これ、えんだーじゃねえかぁ」と
いった反応をし、捨ててしまうはずです。そうして、後に「まずものサイト」で
「だっど」は昔「えんだー」と呼ばれていたと書かれることになります。

不幸にして、Mr.PiBBはそのような取扱をされています。

なお、繰り返しになりますが本文中の「だっど」及び「えんだー」は
あくまで仮に付けたものです。当然ながらDAD'SやA&Wとは何の関係も
ありません。蛇足ですが、私はDAD'SのルートビアもA&Wのルートビアも
一缶を余裕で飲み干せますし、味の違いも分かります。

Dr Pepperの誕生は19世紀後半、それに対しMr.PiBBは1972年生まれ。
日本ではMr.PiBBが先に生産されたがDr Pepperの方がはるかに長い歴史がある。

それでは、なぜMr.PiBBとDr Pepperの味は似ているのでしょう。
だって、Mr.PiBBはDr Pepperを真似たんだもん。

USでは「ドクタータイプ」とか「ペッパータイプ」あるいは「偽医者」と
呼ばれるDr Pepperを真似た清涼飲料が多数(といってもそれぞれ細々とだが)売られている。
Mr.PiBBはそのような製品のひとつである。

以前。「はちみつレモン」という飲み物が流行ったことがある。
「はちみつ」も「レモン」も登録商標にも商標にもならない。
そのため、各社が「はちみつレモン」の名前を使っても問題なかった。
「コーラ」「ガラナ」「ジンジャーエール」といった言葉も
単体では登録商標にも商標にもならない。
そのため、コーラを例にとると、安売り用の輸入コーラであってもコーラとして扱われる。
それに対しDr Pepperは登録商標であり、その味を汎用的に表現するネーミングがなされていない。
当然ながら類似の他社製品はDr Pepperを名乗ることはできない。類似製品はどことなくDr Pepperを連想させる商品名を付けることになる。
もし、Dr Pepperが商標になり得ない名前の商品であったなら、
(たとえば多少乱暴だが、チェリーフレーバーソーダとかと
言った名前が付けられていたら、)Mr.PiBBにまつわる誤解もなかったかもしれないし、輸入食品屋さんでDr Pepperと他社の同種のソーダが並んで売られたりしたかもしれないと思うのだが。